角切り。
毎年、奈良県の春日大社境内「鹿苑」で行われる「角切り」なるものに2年ぶりに行ってきました。
以下、一般財団法人 奈良の鹿愛護会HPより
「鹿の角きり」は、発情期をむかえた雄鹿の角により、 町民が危害を受けたり、鹿がお互いに突き合って死傷す ることを防ぐため、江戸時代初期の1672年(寛文12年)当 時鹿の管理者であった興福寺が奈良町奉行の要請を受け て始めたと伝えられています。 当時の角きりは、町の所々で行われ、店先や人家の格子 の中、屋根の上などから見物していたようです。 明治時代の中頃には、春日大社の参道の所々で角きりが 行われていました。1929年(昭和4年)より現在の角きり場 を設け現在の姿となりました。 明治・昭和の戦乱期の一時中断を除き、現在まで継承さ れている古都奈良ならではの勇壮な伝統行事となっています。
角切り行事とは
勢子たちが「赤旗」を持ち、角きり場内に立派な角鹿を追い込みます。「十字」を持った勢子が鹿の角に縄をかけま す。鹿はゴザの上に寝かされ、神官役が興奮した鹿の口 に水差しで水を含ませ気を静めた後、ノコギリで角を切 り落とします。鹿は神様のお使いの「神鹿」とされてきた ことから、神官役が角を切り、神前に供えます。
という行事です。
11時半会場ということなので、本当なら1時間前に到着したかったところですが、なんだかんだで着いたのは11時40分。駐車場はどこも満車で少し離れたところに駐車出来たのが12時過ぎでした。やはり多い!
できれば、10時頃に奈良公園到着。春日大社の駐車場に停めるというのが理想的です。10時でも駐車場が空いているかは怪しいところですが…。
さて、鹿の多い奈良公園。
すぐに鹿さんがお出迎えです。
なんて綺麗な立ち姿。本当は背後からの立ち姿が好きなんですが撮り損ねました。
いたるところにある鹿せんべい屋さん。
せんべいをねだる鹿さん。
そして、角切りの会場。おーおー並んどる並んどる…。
中も…行列…。天気良すぎて暑い…。
会場内。いっぱいです…できれば、真ん中よりやや奥(奥に見える木の正面付近)の最前列、柵の前で立ち見がベストポジション!
会場の裏には鹿の控え室が。
「次、誰が切られる?」
「俺嫌やし…。」
って相談中です。
嫌やって言うても選ばれちゃうんです(T . T)。
不運な?3頭が会場内に追い込まれました。立派な角を持つ3頭です。
続いて、勢子(せこ)と言われる法被姿の男達が登場。今から彼らと鹿の闘いが始まるのだ❗️
ちなみにこの勢子さん達、本業は別にあるボランティアさんです。
中には勢子歴50年のレジェンドと呼ばれる勢子さんもいらっしゃいます。いくつやねん!凄すぎる。レジェンド⇩。
さぁいよいよ鹿を捕まえにかかります!
竹を十字に合わせた物にロープをかけ角めがけて投げつけ角に引っ掛けます。
逃げる鹿!
なかなか捕まりません!
回せ回せ!勢子さん達や実況解説さんも熱が入って徐々に口調が荒くなってきたりします。それが面白い。
でも、手練れの勢子さん!逃がしません。
ほら捕まえた!
柱にロープを掛けて引き寄せて数人がかりで押さえつけます。
捕まった鹿は縄を解かれ、ゴザの上に寝かされます。神の使いとされ「神鹿(しんろく)」と呼ばれる鹿は丁寧に扱われる為、枕まで準備されます。
そして、鹿を落ち着かせる為に春日大社の神官が水を鹿の口に含ませます。
その間、残りの鹿は危険なので反対側に追いやられ紅白の幕で仕切られます。
落ち着いたら、いよいよ角を糸鋸で切り落とします!ギコギコギコギコ…。
もう一本!ギコギコギコギコ…。
とったどーっ!
無事角を切られた鹿は釈放されます。
さよなら〜。
これにて角切りは終了です。
以下、レジェンドの勇姿を。
指示を出すレジェンド!カッコイイ!
暴れる鹿にゆらりと近づくレジェンド!カッコ良すぎる!
50年間お疲れ様でした!これからも生ける伝説として元気に活躍してください!
ちなみに、鹿の角は人間の爪のようなもの。切っても痛みはないのでご安心を。
そして、明日も行われます。見ると本当に面白いですよ!
場所:春日大社境内「鹿苑」
日時:10月7日(土)・8日(日)・9日(月) 12:00~15:00(開場11:30、最終入場14:30)
観覧料:おとな1000円、こども(小学生)500円