共感と信頼。
「…愚痴は聴いてくれるだけでいいんや!」
20代前半の頃、当時5年程付き合っていた彼女に言われた一言。強烈に印象に残っている。
愚痴を聴いたら問題点を指摘し、少しでもいい方向に向かわせようとしてしまう。何かと理屈っぽくて自己中心的、他人の考え方に寄り添うのが非常に苦手な自分には、価値観の違いを突きつけられた一言だった。
それまでの5年間の二人の関係はいったい何だったのか。全て否定された感覚になった。
最近、愚痴愚痴と考える事が多い。愚痴は自分の中で処理してあんまり言わないタイプだけど愚痴りたくなるとあの一言を思い出す。
「愚痴は聴いてくれるだけでいいんや。」
今ならわかる。
ただ。共感して欲しかっただけなんや。こうすればいいなんて本人が一番解ってる。ただ同じ熱量で聴いて共感してあげる。それが必要やったんやな。
一緒になって愚痴を言うでもなく、ちゃんと出来てるよって味方になってあげるわけでもなく、ただ同じ気持ちを共有してあげるだけ。
愚痴の先に何を見ているのか信頼してあげたら良かった。
当時はまだまだガキで一緒に過ごした5年間を信頼してあげられて無かったのはこっちやったんかなぁって、最近良く思い出す。
共感と信頼。
ちゃんと向き合って愚痴を聴いてあげられる人になりたいなぁ。